経理の仕事で、こんなことはありませんか。
請求書を1枚確認するのに、何を見ればいいか迷って15分かかった。経費精算の差戻しが、今月も同じ理由で10件戻ってきた。月次締めの前日、やることが多すぎて何から手をつければいいか分からなくなった。
経理は、数字を正しく扱う仕事です。だからこそ、「確認漏れがないか」「抜けがないか」を気にしながら仕事を進めることになります。その緊張感は必要なものですが、準備や整理に時間をとられすぎると、肝心の確認に集中しにくくなります。
AIが向いているのは、この「確認の前の整理」の部分です。判断や仕訳ではなく、確認しやすい形に情報を整える作業です。
この記事でわかること
経理の仕事でAIを使いやすい3つの場面
実際にどう入力するか(プロンプト例付き)
AIに任せないほうがよい仕事と注意点
請求書確認のチェック項目を整理する
請求書のチェックは、毎回見る項目がだいたい決まっています。請求先名、日付、金額、税の書き方、振込先、発注内容とのずれがないか。
でも、この確認項目が担当者の頭の中だけにある会社は少なくありません。人が変わると抜けが出る。こう入力してみてください。
> 請求書確認のチェック項目を整理してください。中小企業の経理担当者向けで、見落としやすいポイントも含めて10項目以内で。
返ってきた項目は、そのまま使えるものではありません。でも「これは自社では見ていない」「これは順番が違う」と選びながら整理するだけで、自社向けのチェック表のたたき台ができます。
担当者の頭の中にあった確認の流れが、誰でも使える形になります。
経費精算の差戻しを減らす
経費精算の差戻しが毎月同じ理由で続いているなら、その理由を整理するところからAIを使えます。
> 経費精算でよくある差戻し理由をまとめます。領収書の添付漏れ、日付の不足、目的の記載があいまい、といった不備が続いています。
> 申請者への注意点を3つにまとめてください。
返ってきた内容を見ると、「これはそのまま使える」「これは自社の表現に直したい」と判断できます。差戻しの理由を言語化するだけで、申請者への案内文や社内ルールの見直しに使えます。
毎月くり返している差戻し対応が、一度の整理で減らせるかもしれません。
月次締めの確認項目を見える化する
月末月初は、やることが重なりやすく、抜けや遅れが出やすい時期です。担当者の頭の中では分かっていても、忙しいと順番があいまいになることがあります。
> 月次締め作業の確認項目を整理してください。
> ・締め前にやること
> ・締め日にやること
> ・締め後に確認すること
> の3つに分けて、それぞれ5項目以内で。
返ってきたリストを見ながら「これは自社では順番が違う」「これは担当が別」と直していく。ベテラン担当者の頭の中にある流れが、見える形になります。
引き継ぎや担当交代のときにも、そのまま使えます。
経理でAIに任せないほうがよい仕事
一方で、AIにそのまま任せないほうがよい仕事もあります。
仕訳の最終確定、税務判断、支払い承認、決算数値の最終確定。こうした責任の重い仕事は、人が持つ前提を崩さないでください。
AIがもっともらしい答えを出しても、自社の状況や前提条件が少し違うだけで、答えが変わることがあります。特に税務判断は、読み違いが後で大きな問題になります。
経理でAIを使うなら、任せるのは「判断の前の整理」まで。最後の確認と決定は人が行う。この線引きが大切です。
使う前に決めておくこと
経理の仕事には、会社名・取引先名・口座情報・細かな金額など、外に出したくない情報が混ざりやすいです。
まず決めておきたいのは3つです。
何を入れてはいけないか。どの仕事で使うか。最後に誰が確認するか。
会社名や個人名は伏せる、細かな金額はそのまま入れない、最終判断が必要な仕事には使わない。この線引きを先に決めておくだけで、使い方はかなり安定します。
まとめ
AIは、経理の判断を任せる道具ではありません。でも、請求書確認の項目整理、経費精算の差戻し整理、月次締めの確認項目の見える化のように、確認しやすくする場面では十分役立ちます。
まずは毎月くり返している確認作業の前整理から試してみてください。「なんだ、これで十分じゃないか」と思ったら、次の場面に広げてみてください。
少しずつ使い方を自分のものにしていけばいいだけです。
Q&A
Q1. 経理でAIはどこから試すとよいですか?
請求書確認のチェック項目づくりか、経費精算の差戻し理由の整理から始めやすいです。毎月くり返す仕事で、人が見直しやすいからです。
Q2. 請求書チェックにAIはどう使えますか?
請求書の正誤をそのまま決めてもらうのではなく、確認する観点を整理したり、チェック表のたたき台を作ったりする使い方が現実的です。
Q3. 経費精算の差戻しを減らすのにAIは使えますか?
使えます。過去の差戻し理由を整理して、よくある不備や申請者がつまずきやすい点を見える化する使い方が向いています。
Q4. 月次締めでもAIは役立ちますか?
役立ちます。締め前・締め日・締め後にやることを整理し、確認項目を見える化する補助として使いやすいです。
Q5. 経理でAIに任せないほうがよい仕事は何ですか?
仕訳の最終確定、税務判断、支払い承認、決算数値の最終確定など、責任が重い仕事は人が行う前提を崩さないほうが安心です。

